スタジオ移転①

ここ、マレーシアに移ってきて一番楽しみだったこと。
それは電源が変わるということでした。

先に言っておくと、今回は完全にオタクの戯言なのでほとんどの人はスルーだと思います。

電源が音に与える影響、それは日本でも感じていました。

昔聞いた
『海外は電圧が高くて乾燥してるから音がいい』
というのは本当かどうか。

一つ自分の中で答え合わせが出来る事を楽しみにしていました。

今回、機材を全て日本から輸送したので機材関係の変化はなし。
完全に電源のみの違いです。

単純に240V環境になるとどう変化するか。



さて、マレーシアに移住後、約1ヶ月を費やし物件探しやら
何やらを終えました。

そして決まった物件はコンドミニアム、38階。


高いところが苦手な自分にはかなりの場違いな物件。

地震がないと言われているマレーシアでしかこんなところに住む勇気はありません。

そして程なくしてシッピング会社から荷物が届いたという連絡が。


ついにこの時が来ました。

たまっている仕事と同時にお楽しみタイム到来です。


組み立ててセッティングをします。


OK!電源入れます。


『パチッ』『パチッ』『パチッ』

バチン!


はて、遠くで何か音がしたような。

機材を確認します。

電源が入っていません。

なぜだ、どうした!

一瞬『?』になりましたがさっきの音、、、そうかブレーカーか!

分電盤を確認すると案の定落ちている箇所があります。

なんだろう、何か突発的なものかな、って事でもう一回やってみます。



『パチッ』『パチッ』『パチッ』



バチン!



またあの忌々しい音が。


やばい、なんだ?なんなんだ!


完全に理由がわかりません。


そんな時は落ち着いて一つ一つ確認していきます。


ある特定の機器の電源を入れるとブレーカーが落ちます。
ただ普通に電源を入れることができる機器もあります。

この違いはなんだ?

そして同時にある機器に触れたときに若干の電気を感じました。
そしてある機器とある機器のシャーシが触れた瞬間にスパーク!

やばっ、電位差?漏電?

テスターで電位差を測ります。


いくつかの機器がとんでもない数値を叩き出しています。

なんで?ちゃんとアース落ちてない?
いや、全て落ちるように電源は接続している。じゃなんなんだ?この電位差は?
もしや落ちていない?落ちていないで漏電感知してブレーカー落ちている?

よもや完全に意味がわからなくなってきました。

そしてとあることに気が付きます。

日本から持ってきたアメリカ製の電源タップに繋いでいる機器の電源を入れるとブレーカーが落ちるようです。

まさかこれ?このタップ?

日本から2個持ってきていたので結構な数の機器がそのタップを介してつながっていました。
なのでこれに気づくまでにかなりの時間を費やしてしましました。

ひとまずタップ交換して電源チェック。


『パチッ』『パチッ』『パチッ』
『パチッ』『パチッ』『パチッ』
『パチッ』『パチッ』『パチッ』
『パチッ』『パチッ』『パチッ』


問題なく入ります。


タップが原因でした。

見た目3芯のタップなので落ちていると思っていたけど、落ちていないの?君は?


原因の深追いのためタップの中を見たりまではしませんでしたが、この国では使えないタップでした。


日本ではアースに関して無頓着でとりあえず落としてノイズ等問題なければそれでいいかな、程度の認識。
ここでは落とす必要のあるものはちゃんと落とさないと使用できないということがわかりました。


そしてこのアースの影響ってどこまで音に関係あるのか。


ちょうどここに来る直前に、日本でとある電源ディストリビューターの話を聞いていて、それはデカいトランス積んでてそこで昇圧して分配することによりアースがしっかりしていてそれが超絶良いとの噂。そして、そのディストリビューターをこっちで使うといいんじゃないかと思い導入の相談に乗ってもらっていたんだけど、その担当の方曰く、

『海外はアースがしっかりしてるからこのディストリビューター使わなくっても全然良いと思うよ』

とのこと。

その時は全く意味がわからなかったけど、このことだったんだなぁと実感。

ざっと書いてきましたがこの原因解明、解決まで2日間。

長い戦いでした。そしてとても勉強になった。


今日はここまで。


続きはスタジオ移転その2で書いていきたいと思います。

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